https://jp.reuters.com/article/food-tech-idJPKCN1UF02F
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 じゅうじゅうと音を立てて、香ばしい香りがするこのお肉――。
実はイスラエルの新興企業が開発した人工肉だ。細胞培養でステーキ肉を生産したのは世界でも初めてだという。
この会社は、2021年までの商品化に向けて、取り扱いする世界中の高級レストランと交渉中だという。

「牛を殺すことなく少量の細胞を取り出し、より多くの細胞を得るための基礎とする」と、開発したアレフ・ファームズのネタ・ラボン氏は説明する。
「これらの細胞からステーキ肉を構成する様々な種類の細胞が作られる。」
人工ステーキ肉は、さまざまな筋肉、組織、脂肪および血管細胞が特定の比率で組み合わされ、立体的な骨組みの上で培養される。
こうすることによって形や味、質感が本物の肉に近づくのだという。

ラボン氏は、一般的な商業用食肉よりも倫理的かつ持続可能で、健康面でも優れていると話す。
「人工肉製造は密閉容器の中で行われるので、汚染の心配はない。そのため抗生物質は一切使わない。」
さらに
「私たちに大切な栄養素を人工肉に加えることや、ある栄養素が足りない人々に対し、特注生産に対応することもできる」と述べ、開発の成果を強調した。

同社はまず、相場50ドル(約5400円)ほどの薄切りステーキ市場に進出したい考えだ。
その値段を大幅に下げて、本物の肉に対抗するという。