山本太郎代表(44)が率いる「れいわ新選組」が、4月1日の結成からわずか112日で国会に議席を獲得することが確実となる躍進を果たした。山本氏が比例代表に回り、今回導入された「比例特定枠」を使い、優先的に当選できる比例1位に擁立した、難病のALSの当事者・舩後靖彦氏(61)が当確。一方で山本氏は、21日夜時点で自らの議席確保が決まらないことを受けて、来年にも可能性がある衆院選、もしくは3年後の参院選出馬の可能性を示唆した。

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舩後氏当確の一報が入ると、都内の開票センターに歓声と指笛が鳴り響いた。山本氏は「みんなの力。世界初じゃないですか」と、喜ぶ支援者に語りかけた。

結成時、国会議員経験者は山本氏1人で残り9人は自ら一般に声をかけた。ただ、北朝鮮による拉致被害者蓮池薫氏の兄、蓮池透氏の擁立こそ5月31日に発表も、他の8人は公示日前日3日までの1週間で立て続けに発表。最後に発表した渡辺照子氏(60)に接触したのは発表前日2日の夜という慌ただしさだった。

東日本大震災と福島第1原発事故に危機感を抱き、11年に脱原発を宣言。市民活動に身を投じ、6年前の参院選で東京選挙区から初当選。ただ「1議席のために戦っても多勢に無勢。既存の政党じゃ生きやすい社会を実現できない」と、6年で感じた限界から政党を旗揚げ。「(社会問題の)当事者を国会に送り込み最も厄介な抵抗勢力を作る」と比例区に転出した一方、比例特定枠に重度の障がいのある2候補を入れた。

舩後氏は00年5月にALSの告知を受け、全身がマヒした02年8月に人工呼吸器を装着。歯でかむセンサーでパソコンを操作する意思伝達装置「伝の心」を用い、14年に千葉・松戸市議選に立候補も落選。山本氏は「当事者を国会に送り出せば障害者を受け入れる社会へのスピードが確実に上がる」と強調した。

選挙戦では、消費税を廃止する一方で法人税、所得税を累進課税にして、大企業と富裕層から税を取ると主張。人手不足が叫ばれる保育士、介護士を公務員化するなどして公務員を増やすなど市民目線に立った政策を分かりやすく訴えて、ムーブメントを起こした。

舩後氏は会見の際に、用意したメッセージを発表。「今日という瞬間が来たことで胸いっぱい。弱々しく見えますが命がけ。これからが勝負」と意気込んだ。

一方、山本代表は21日午後11時時点で自らの議席確保が決まらない現状を受けて「もしも選挙結果によって議員バッジを失うことになるなら…次は当然、衆院選、3年後には参院選がある。議員としての役目を果たせるような場所に対し、選挙していくのは当然のこと」と衆院選出馬の可能性を示唆した。【村上幸将】

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[2019年7月21日23時39分] 日刊スポーツ
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