京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」(京アニ、本社・京都府宇治市)の第1スタジオで起きた放火殺人事件で、京アニの代理人は30日、京都府警が殺人などの容疑で逮捕状を取った青葉真司容疑者(41)と同姓同名の人物から、過去に小説の応募があったことを明らかにした。応募者が青葉容疑者なら、初めて京アニ側との接点が確認されたことになる。

 京アニ代理人の桶田大介弁護士によると、応募者は青葉容疑者と同姓同名で、一部住所も報道された青葉容疑者の住所と一致している。

 同社の八田(はった)英明社長はこれまで、青葉容疑者からの応募はないと説明していたが、桶田弁護士によると、「(応募作は)1次審査を通過しておらず、社長を含め、社内で共有されていなかった」という。

 桶田弁護士は「応募の内容については明らかにしない」とした上で、「京アニがこれまで制作した作品との間に同一または類似な点はないと確信している」とコメントした。

 目撃者などによると、青葉容疑者は身柄を確保された際、「俺の小説をぱくった」と話していたといい、府警は、一方的な思い込みから京アニに対し恨みを抱いた疑いがあるとみて詳しく調べる。

 一方、青葉容疑者のさいたま市の自宅アパートからは原稿用紙が押収されていたことが30日、捜査関係者への取材でわかった。ほかに京アニの関連グッズなども押収されているという。
https://www.sankei.com/smp/west/news/190730/wst1907300033-s1.html