ポンペオ米国務長官は29日、中東のホルムズ海峡などでの船舶の安全を確保する「有志連合」の結成について、「望んでいたよりも時間がかかる」と述べ、関係国との調整が難航していることを示唆した。

ポンペオ氏はワシントンでの講演で「有志連合」について、「開かれた航路を維持することに利益を持つ世界中の国々が参加するだろう」とし、「米国も重要な役割を果たすが、世界がその重要性を理解すると確信している。世界各国が商業用の輸送を守るため、米国を支援する必要がある」と訴えた。

米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長は今月9日、「2週間程度」で参加国を見極めるとしていた。米国はその後、日本など関係国向けに「有志連合」構想の説明会を2回開催した。対立を深めるイランの包囲網強化につなげる狙いとみられるが、主要国は慎重な姿勢が目立っている。英国は米国の構想と一定の距離を置いた欧州主導の船舶の共同護衛を提案した。(ワシントン=渡辺丘)

2019年7月30日09時57分 朝日新聞デジタル
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