中国への態度に現れる韓国とベトナムの決定的な違い
西沙諸島問題で中国に対して一歩も引かないベトナム 2019.8.9(金) 川島 博之
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/57232

(写真1)「清」が作成した清の地図、西沙諸島や南沙諸島は含まれていない
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(川島 博之:ベトナム・ビングループ、Martial Research & Management 主席経済顧問)

 陸続きの隣国が大国であった場合、周辺の国々はどのような行動を取るのであろうか。

 もしもその大国が、気は優しくて力持ち、災害などで困った時に助けてくれるなら、大好きになるだろう。だが、常に自己の文明を誇り、周囲の人々を「東夷、西戎、南蛮、北狄」などと呼んでバカにし、さらには国富の一部を上納せよなどと言ってくるようだと、対応に苦慮する。

●隣接する大国への2つの対応法

 隣接する大国に対する対応は2通り考えられる。

(A)大きな国にはとても敵わないから、最初から恭順の意を示す。下手に出てお追従を言い続ける。ご機嫌を取って、少しでも上納金をまけてもらう。

(B)敵わないと分かっていても、徹底的に抵抗する。いくら大国でも弱点はある。自分の領土に引き込めば、勝たないまでも引き分けぐらいには持ち込める。粘り強くゲリラ戦を行う。そして、戦いやすい場所に敵を誘導して全力で叩く。局地戦に勝利したら無理はしない。勢いに乗って相手国に攻め込もうなどとは考えない。勝った直後に相手のメンツを立てながら講和に応じる。ただ、戦に勝ったのだから上納金は支払わない。

 この2つのやり方の損得は、(A)人的な損害はないが、上納金を払い続けなければならないから経済的な負担は重くなる。(B)上納金は払わないで済むが、強大な相手と戦うので多くの戦死者を出すことになる。

●降伏せずに戦い続けるベトナム人

(略)

●「西沙諸島はベトナムのもの」

(略)

(写真2)フランスが西沙諸島に設置した石碑のレプリカ
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(略)

(写真3)西沙諸島博物館の入り口
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(略)

(写真4)中国の探査船に衝突された漁船(屋外に設置されている)
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https://www.youtube.com/watch?v=OU0-RTjHRh0

●日本が仲間とすべき相手は?

(略)

 このように考えれば、日本が仲間とすべき相手は、自ずと見えてこよう。21世紀に入って経済成長著しいベトナムは、日本が中国に対抗する上で、経済的にも軍事的にも最良のパートナーになり得る。