520人が犠牲になった日航ジャンボ機の墜落事故から12日で34年となるのを前に、11日、墜落現場となった群馬県上野村で遺族の人たちが灯籠流しを行い、犠牲者を悼みました。

昭和60年8月12日、お盆の帰省客などを乗せた日本航空のジャンボ機が群馬県上野村の山中に墜落し、国内の航空機事故としては最も多い520人が犠牲になりました。

事故から12日で34年となるのを前に、墜落現場の近くを流れる神流川で灯籠流しが行われ、遺族や地元の人たちが参加しました。

遺族たちは「いつも空から見守ってくれてありがとう」といった犠牲者へのメッセージや空の安全への願いなどを灯籠に書き込みました。そして、灯籠を一つ一つ川に浮かべて犠牲者を悼みました。

遺族たちは12日の朝早くから墜落現場となった「御巣鷹の尾根」を目指して慰霊の登山を行い、夕方には、ふもとの「慰霊の園」で行われる追悼慰霊式に参列する予定です。

夫を亡くした83歳女性「恋文だと思って」

事故で夫の佐田弘さんを亡くした埼玉県所沢市の佐田和子さん(83)は「夫に会いたいと思い、毎年来ています。灯籠には夫への恋文だと思ってメッセージを書きました」と話していました。

叔母の能仁千延子さんを亡くした岡山県倉敷市の堤由香子さん(31)は「叔母のことを思うと、ふだん何気ないことを大事にする気持ちを持って生きたいと思います。同じような事故がなくなってもらいたいです」と話していました。

NHKニュース 2019年8月11日 19時30分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190811/k10012031981000.html