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香港デモ、数十万人参加 警察の許可ないまま通り埋める
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香港=益満雄一郎、西本秀
2019年8月18日21時15分

 香港で「逃亡犯条例」改正案を機に大規模なデモが続いている問題で、数十万人規模とみられる香港市民が18日、香港島中心部の大通りをデモ行進した。中国が隣接する広東省深圳に人民武装警察部隊を集結させて圧力を強めるなか、香港市民らは大規模デモを継続するという「決意」を表明した形になった。

 香港警察はこの日のデモについて、香港島のビクトリア公園内での集会のみ開催を認め、公園外での行進は許可しなかった。だが、参加者は公園内に入りきれないほど集まり、公園外で隊列を組んで行進を始めた。警察の許可がない違法な状態の中、大通りを埋め尽くす形で、香港最大のビジネス街、中環(セントラル)まで約4キロを歩いた。うち数千人の市民が政府本部前に集結し、レーザーポインターを庁舎に照射するなどして抗議した。

 過去の抗議活動では、デモの終了後、過激化した一部の若者と警察が衝突するケースが常態化している。香港メディアによると、この日も警察は約2500人の警察官を配置して警戒に当たっている。

 デモを呼びかけたのは、6月に100万人超のデモを相次いで開催した民主派団体「民間人権陣線」。この日も、改正案の完全撤回や警察に対する責任追及など5項目の要求を受け入れるよう、政府に迫った。

 一方、中国政府の影響下にある…
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