https://www.watch.impress.co.jp/docs/series/kodera/1201948.html

日本一危険と言われる「江平五差路交差点」について考える

小寺 信良
2019年8月21日 08:20

交通事故日本一
宮崎市民以外にはほとんど知られていないニュースなのだが、宮崎市内ほぼ中央部に位置する江平五差路交差点に、事故減少のための施策が施されることになった。(宮崎日日新聞の記事)

この交差点は、2017年に交通人身事故が全国で最多を記録し、NHKでも特集が組まれたことで、一躍有名になった。幹線道路2つが合流し、そこを串刺しにする形で東西を結ぶ道路が交わった結果、五差路となっているわけだが、以前はそれほど事故が多い場所ではなかった。この交差点に慣れていない人からは、難しい、わかりにくいとして不評なため、車線をカラーで色分けしたり、信号を増やすなどするようだ。

だが子供の頃からこの交差点を知っている人間からすれば、慣れていない人が事故を起こすという考え方には賛同できない。慣れているからこその危険要素が潜在的に存在する場所なのだ。ローカルな交差点の話など興味ないかもしれないが、交通ルールは全国同じである。そこにはどの街にも起こりうる危険のサンプルが詰まっているように思う。しばらく考察にお付き合い願いたい。

成長する交差点

まず江平五差路交差点(以下江平交差点)がどのような交差点であるかというところから話を進めたい。宮崎県の海岸線と平行に、南北に主要市町村を結ぶ国道10号線という道路がある。ここは片側3車線、右折専用レーンを入れればところどころ片側5車線になる、非常に交通量の多い道路だ。

これに宮崎駅前を通る、錦通りという片側2車線の道路が合流する。以前の錦通りはそれほど大きな道ではなく、交通量も少なかったが、宮崎駅のリニューアルによって駅前が発展し、それに伴って拡張されてきた。
(リンク先に続きあり)

江平五差路。交差点自体は広く、見通しもよい
https://www.watch.impress.co.jp/img/ipw/docs/1201/948/k9_1_s.jpg
直進車が異様に多く、曲がれない
https://www.watch.impress.co.jp/img/ipw/docs/1201/948/k9_3b_s.jpg