島耕作が相談役就任、カップ麺も誕生
報知新聞社 2019年8月22日 14時20分
https://hochi.news/articles/20190822-OHT1T50100.html

 累計4400万部を超える漫画「島耕作」シリーズと、日清食品が協力し、そばのカップ麺を発売することになった。
商品名は「島耕作も愛した幻の立ちそば 虎ノ門 港屋 辛香(からかお)るラー油の鶏そば」(95グラム、246円)。
9月9日から全国で発売する。都内の講談社で記者会見し、発表した。

 22日発売の雑誌「モーニング」38号で、島耕作は会長から相談役に就任。
“初仕事”がカップ麺の発売となった。
コラボした「虎ノ門 港屋」は2002年創業。
ラー油を使ったメニューが人気だったが、今年2月に閉店した幻の有名店。
カップ麺はラー油、こしょう、さんしょう、かしょうが入った甘いかつおだしで仕上げた。
日清食品によると、通常のそばのカップ麺より2倍以上の手間がかかるが
「最高レベルの食感に仕上がった」(日清食品マーケティング部・渡辺豪さん)という。

 作者の弘兼憲史さんは「そばにラー油は新しい発想で、日本の料理は進化する。すべてが常識外れだ」と絶賛。
「もともと港屋のそばを漫画に出そうとして店で写真を撮っていたら、最初は怒られたが、その後、漫画に登場させました」と話した。
カップ麺の味については「口の中で跳ね返すような食感で甘辛くてクセになる」と語った。

 自身と同い年となる72歳の島耕作の今後については「まだまだ元気。もうちょっと続くかも」と期待。
「日本はもはや技術大国でも何でもない。今後は電機業界以外の話をたくさん描いていきたい」と話した。
「会長、社長は法律的には100年やってもかまわないが、私の友人が相談役になって、島耕作も相談役にした。
人脈、交渉力を生かし、社業をほぼやらずに、経済団体の代表幹事となって、いろいろな分野で活躍して欲しい」と期待。
「来年は東京五輪もあるので、スポーツビジネスもやらせてみようと思います。今後は10兆円産業になるでしょうが、そうした話も織り込んでいきたい」と語った。

 元店主の菊地剛志氏さんは「(そばを通じて)どのような世界が広がるのか楽しみ。
もともとサラリーマンだったが、辞めてアドレナリンが出ていた。今、『作れ』と言われても作れない」と述べた。

◇ 島耕作コラボ・カップ麺発表会見に出席した作者の弘兼憲史さん(中央)
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