https://jp.reuters.com/article/hongkong-protests-breakingviews-idJPKCN1VJ10R

2019年8月30日 / 01:50 / 10時間前更新
揺れる香港、シンガポールへ「逃避」が起きない訳
Clara Ferreira-Marques
[香港 29日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 香港が痛んでも、ライバルの金融ハブであるシンガポールが大きな「利」を得ることはないだろう。

中国支配下にある香港では、政府に対する抗議活動の影響で、海外に雇用やビザ、資産の逃避先を求める需要が高まっている。香港と並ぶ金融センターのシンガポールは、混乱に乗じて利益を狙わないよう、ウェルス・マネージャーらに警告した。

3600億ドル(約37兆円)規模のシンガポール経済がいくばくかの利益を得ることは可能だろうが、香港が中国に返還された1997年の直前に起きたような「分捕り」が再現されることはなさそうだ。

これまでのところ、1990年代初頭のような香港からの巨額の資金流失や大量移住が起きていることを示す確実な証拠はない。多国籍企業は社外にアドバイスを求めてはいるが、移転を始めたわけではない。しかし中国経済の減速を考えれば、マイナスの影響が及んでくることは想像に難くない。
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