国立科学博物館は3日、科学技術の発達の歴史で大きな意義がある重要科学技術史資料(未来技術遺産)に、一眼レフカメラ「ニコンF」やカシオ計算機の腕時計「Gショック」、CDウォークマンの原型となったソニーのポータブルCDプレーヤー「D―50」など26件を新たに登録すると発表した。

 登録は12回目で、計285件となった。

 科博によると、ニコンFは国産カメラの評価を世界的に高めたと評価された。1959年に登場し、先進的なレンズマウントや完全自動絞りを搭載、「15年以上にわたりプロ用機として君臨」したとした。このほか、国産初の35ミリ一眼レフ「アサヒフレックスI型」(52年、旭光学工業、現リコーイメージング)とレンジファインダーカメラ「ハンザ・キヤノン」(35年、精機光学研究所、現キヤノン)も選ばれた。

Gショックは83年に発売。電子部品への衝撃を和らげる特殊な構造で耐衝撃性を高め、アウトドアやスポーツでの使用を身近にしたことが評価された。ソニーが世界で初めて開発した「D―50」は84年、5万円を切る価格で発売され、CDの普及を加速させた。世界初のCDプレーヤー「CDP―101」(82年)も登録される。

 このほか、日本楽器製造(現ヤマハ)の電子オルガン「D―1」(59年)や、FM音源を搭載して大ヒットしたデジタルシンセサイザー「DX7」(83年)も選ばれた。(合田禄)

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