人口減少に歯止めをかけ、活気ある都市を創出しようと、神戸市は駅周辺や通学路などの街路灯を現状の1・5倍の14万4千灯に増やし、全てを発光ダイオード(LED)に切り替えると発表した。
来年度末までの整備を目指す。市は街を明るくすることで、人口誘引につなげたい考えだ。

神戸市では平成7年の阪神大震災以降、人口増加が続いてきたが、23年の約154万人をピークに毎年数千人単位で減少。
今年5月1日時点の人口は152万4749人で、全国に20ある政令市のうち川崎市に抜かれ7位に転落した。

市は首都圏や大阪への転出が主な要因と分析。
人口減少対策プロジェクト「リノベーション・神戸」の第1弾として、街の明るさ創出を進めることにした。
街路灯は駅周辺や通学路などを中心に約4万8千灯増設し、令和2年度末までに約14万4千灯に。

一方で消費電力を抑えるため、全ての街路灯をLEDに切り替える。
また、地域によって防犯カメラの設置数にばらつきがあることから、市内全163小学校区に防犯カメラを約10台ずつ増やし、3年度末までに約2千台の新設を目指す。

久元喜造市長は「阪神大震災以降、インフラが従来のままで街が刷新されていないケースが多い。
駅前や街を明るくにぎわいのある空間にし、都市ブランドを高めることで、神戸に住む人を増やしていきたい」と話している。

市は年内にもプロジェクトの第2弾、年度末までに第3弾を打ち出す方針。

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LED化され、現状の1・5倍に街灯炉を増設する神戸市の道路や駅前のイメージ図=神戸市提供
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