- FNN.jpプライムオンライン2019年9月8日 日曜 午前11:30 

・「私たちの家が燃えている」仏大統領がアマゾン火災を“国際的危機”と投稿
・ブラジル大統領は「植民地主義的思考」と反論 G7の消火支援を拒否し対立
・右派の大統領はどんな人物? 火災の背景に見るブラジルが抱える諸問題 

世界の政治家やセレブ・要人のツイートをモーリー流に翻訳・解説する「Twittin’ English」。今回は8月23日、フランスのマクロン大統領のツイート。

モーリー:

いまだについ「マカロン」と言ってしまうマクロン大統領、このコーナーでは初登場です。ツイートの内容を見ていきましょう。

Our house is burning. Literally. The Amazon rain forest - the lungs which produces 20% of our planet’s oxygen - is on fire. It is an international crisis. Members of the G7 Summit, let's discuss this emergency first order in two days!

文字通り、私たちの家が燃えています。言葉通りの意味です。アマゾンの熱帯雨林、地球上の酸素の20%を生成する“肺“が燃えています。これは国際的な危機です。G7サミットに参加する皆さん、この緊急事態について最初の2日間でまず話し合いましょう!


「literally」は「文字通り」という意味の副詞。アマゾンの熱帯雨林を「the lungs=肺」にたとえて危機を訴え、G7の首脳に話し合いを呼びかけました。
マクロン大統領のこの行動は普通、何の問題もなく受け入れられるものでしょう。ところが、これがなんと口喧嘩に発展してしまったのです。

「植民地主義的思考」とG7の消火対策支援を拒否
世界的に報じられているアマゾン火災について、フランスのマクロン大統領は、国際的な危機だとツイッターで発信したわけですが、これに対し、当事国であるブラジルのボルソナロ大統領は次のように反論しました。

ジャイール・ボルソナロ大統領:
マクロン大統領は、アマゾン火災を政治的利益のために利用している。ブラジルが参加しないG7で森林火災問題を取り上げるのは、見当違いの植民地主義的思考だ。

ジンバブエのムガベ元大統領など、アフリカの独裁者は、ことあるごとに「植民地主義的思考」というワードを切り札に強弁します。自国の問題はさておき、外部から何か言われると「植民地主義」や「内政干渉」だと反論するのです。

「ブラジルのトランプ」とも呼ばれるボルソナロ大統領は非常に面子を重んじる人で、8月26日、ブラジル政府はG7が合意した約23億3000万円の消火対策支援を断る意向を示しました。

また、ボルソナロ大統領はマクロン大統領との対立の中で、「世界遺産の教会で予想できた火事さえ防ぐことができないのに、我が国に消化の仕方を教えたいだって?」と皮肉的な発言もしています。
さらに、ロレンゾニ大統領補佐官も「その資金は欧州の森林復活に使ったほうがよいのではないか」と支援を突っぱね、消火活動に消極的な姿勢を示して先進国から非難されました。
(続きはリンク先で)

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2019年8月30日 5:34 

https://www.afpbb.com/articles/-/3242125

https://www.fnn.jp/posts/00047961HDK/201909081130_MorleyRobertson_HDK