https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190913-00000040-mai-soci

欧州の伝説上の放蕩(ほうとう)児になぞらえて「紀州のドンフアン」と呼ばれ、2018年に急性覚醒剤中毒で死亡した
和歌山県田辺市の会社社長、野崎幸助さん(当時77歳)の遺産について、遺言で寄付先とされた田辺市は13日、
現金や有価証券など総額約13億2000万円だったと公表した。市は同日、遺産を受け取る方針を初めて明らかにした。

野崎さんの死後、知人に託した遺言とされる文書が見つかり、市に全て寄付することが記されていた。
和歌山家裁田辺支部は遺言書が形式的に要件を満たしていると判断。支部が選任した相続財産管理人の弁護士が遺産を算定した。

内訳は、預貯金約3億円、有価証券類約9億7000万円など。他に不動産や自動車、美術品もあるが、評価額は公表されなかった。
野崎さんは資産家として知られ、事業を通じて財産を築いたとみられる。今後、遺族による異議申し立ても予想され、
市が全額を受け取れるかは確定していない。

市はこの日、受け取り手続きにかかる弁護士費用など6540万円を計上した補正予算案を開会中の9月定例市議会に提出した。
真砂充敏(まなごみつとし)市長は「遺言者の意思を尊重することが市民全体の利益につながると考えた」とのコメントを出した。

野崎さんの死に絡んで、和歌山県警は、覚醒剤を飲まされた可能性があるとして殺人容疑を視野に捜査を進めてきたが、
真相の解明には至っていない。


亡くなった野崎幸助さん=知人提供
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