介護現場や子育て世帯で使い終わった大量の紙おむつの処分が負担になっていることから紙おむつを粉砕して汚水を下水道に流して処分する初めての実証実験が今月中にも行われることになりました。

介護施設では毎日、大量に使う紙おむつの処分が負担となっているほか、子育て世帯からも処分に苦労しているという声が上がっていることから、国土交通省は新たな試みとして使用済みの紙おむつを下水道に流して処分できないか検討を進めています。

18日は有識者による検討会が都内で開かれ、早ければ今月末から介護施設で下水道を使った処分の実証実験を始めることになりました。

実験は住宅設備メーカーが開発した専用の装置を使って行われます。

使用済みの紙おむつを装置に入れて細かく粉砕したあと薬剤で洗浄し汚物の混じった水と粉砕された紙おむつとに分離する仕組みです。

汚物の混じった水は下水道に流し、粉砕された紙おむつは、燃えるごみなどとして処分されます。

実験では水質への影響や下水管の不具合が起きないかなどを検証し、国土交通省では来年度中には実用化のめどをつけたいとしています。

検討会の座長を務める日本大学の森田弘昭教授は「高齢化が進む中、下水道の活用は期待が大きい。実験を通してデータを集め、実用化に向けた検証を進めたい」と話しています。

2019年9月18日 19時28分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190918/k10012088181000.html
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