病死した男性の検視に駆け付けた際、その場にあった男性の腕時計(300万円相当)を盗んだとして栃木県警は19日、窃盗の疑いで、県警宇都宮中央署刑事1課巡査部長、仁平陸夫(にだいら・みちお)容疑者(35)=宇都宮市御幸本町=を逮捕した。

 仁平容疑者は「借金があった」などと容疑を認めている。

 逮捕容疑は、8月16日午前10時〜午後0時40分ごろの間、同市馬場通りのマンションで病死した住人男性=当時(43)=の遺体検視のために現場を訪れた際、室内にあった男性所有の300万円相当の海外製腕時計を盗んだとしている。

 県警監察課によると、仁平容疑者は同署で遺体検視などを担当、当日は計8人で現場に向かった。仁平容疑者は犯行後、他県の古物買い取り業者に持ち込み、数百万円で売却したという。不審に思った業者が現地の県警へ「栃木県警の警察官を名乗る人物が時計の買い取りを申し込んできた」と通報して発覚した。

 仁平容疑者は平成20年10月から県警に勤務していたが、勤務態度に問題は見られなかったという。県警は仁平容疑者が受け取った数百万円の行方や、盗んだ当時の現場の状況を調べるとともに、仁平容疑者の処分を検討する。

 県警監察課の藤田裕之首席監察官は「警察官がこのような事案を起こしたことは誠に遺憾。事実関係を調査し、厳正に対処する」と話した。

2019年9月19日 18時15分
産経新聞
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