アメリカ議会では、抗議活動が続く香港での人権の尊重と民主主義の確立を支援する法案が上下両院の外交委員会で可決されました。与野党の指導部は、この法案を早期に成立させたいとしていて、香港への圧力を強める中国政府をけん制するねらいがあります。

アメリカ議会の上下両院の外交委員会では、25日、香港での人権の尊重と民主主義の確立を支援する法案をそれぞれ全会一致で可決しました。

この法案は、香港に高度な自治を認めた一国二制度が中国政府によって損なわれていないか検証し、香港に対する抑圧に関わった中国の当局者への制裁の発動を可能にする内容です。

議会下院では、外交委員会の議員たちが、採決を前に「これは民主主義と独裁政治、そして自由と抑圧の闘いだ。アメリカ議会は傍観するわけにはいかない」などと法案の重要性を強調しました。

アメリカ議会では、与党・共和党と野党・民主党が、トランプ大統領の弾劾をめぐって激しく対立していますが、この法案は超党派で支持されていて、委員会に続いて本会議でも近く可決される見通しです。

共和・民主の指導部は、大統領の署名を通してこの法案を早期に成立させたいとしていて、香港への圧力を強める中国政府をけん制するねらいがあります。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190926/k10012099521000.html