県警による特殊詐欺事件の容疑者逮捕が続いており、検挙率は全国トップクラスとなっている。背景には、犯人側からの前兆電話(アポ電)に関する通報件数の増加など、県民からの情報提供の多さがあり、捜査関係者は「被害防止の意識も向上しており、今後も積極的な通報で協力をお願いしたい」と話している。

県警の9月末現在の認知件数は40件だが、容疑者逮捕に至ったのは関連事件の立件などもあり85件で、検挙率は200%超だ。県警は犯行グループが拠点を構える首都圏にも捜査員を配置。被害を把握次第、体制を増強して容疑者を追う手法が奏功している結果だが、特殊詐欺に関する県民の防御力が向上し、アポ電に関する通報件数が9月末現在、昨年同期比3倍の598件と増えていることが大きいという。

アポ電を入れる時点で、犯人側は受け子などを送り込んでおり、通報があれば被害が発生した場合、受け子らの足取りを追いやすくなるためだ。県警はメールで特殊詐欺などの注意喚起情報を知らせる「やまがた110ネットワーク」への加入も引き続き呼び掛けている。

2019年10月07日 08:47
https://www.yamagata-np.jp/news/201910/07/kj_2019100700136.php