台湾断交したら島丸ごと賃貸契約 中国、ソロモンに急接近 巨額援助も
毎日 10/21(月) 19:24配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191021-00000058-mai-int

ソロモン諸島の首都ホニアラ=2018年、AP
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 台湾と断交し、中国と国交を樹立した南太平洋のソロモン諸島が中国との関係強化を急速に進めている。
地元メディアは今月、地方政府が中国の企業グループと小さな島全体の賃貸契約を結んだと報じた。
これについて米豪などのメディアは将来的に軍事拠点として活用する可能性について懸念の声を上げている。

 契約を結んだとされるツラギ島は首都のホニアラがあるガダルカナル島の北にある約2平方キロの小島。
第二次世界大戦中には日本軍も基地を置いた南太平洋の要所で、戦前は英国の植民地政庁も置かれていた。

 ソロモン・スター紙(電子版)は9日、ソロモン諸島のセントラル州が北京を拠点にする企業グループ「中国森田」とツラギ島の賃貸契約を結んだと報じた。
経済特区の開発が目的で、周辺の島々も対象に開発計画を作成するという。
州幹部はニュージーランドのラジオ局の取材に「戦略的協力合意」を結んだことを認めた。
米紙ニューヨーク・タイムズは合意文書に、漁業拠点を巡るもののほか「空港の新設や増設」に関する条項が含まれていたと報じた。

 中国森田も17日にホームページ上で「ソロモン諸島政府との間で戦略的協力合意に署名した」との文書を発表。
ツラギ島の賃借契約には言及していないが、
「投資、貿易、インフラ、農・漁業、通信、観光などの分野で協力する」としている。
ホームページによると、中国森田は公安省と関連の深いセキュリティー専門企業などをグループ内に抱えている。

 一方、ソロモン諸島ソガバレ政権の親中政策に警鐘を鳴らすのが近隣のオーストラリアだ。
豪州メディアは18日に相次いでツラギ島の賃貸契約をめぐる懸念について報じた。
豪州政府は南太平洋地域での中国の台頭に警戒感を強めており、モリソン首相は6月にソロモン諸島に総額2億5000万豪ドル(約188億円)の資金援助を行うと約束していた。

 ただ、インフラ整備を進めたいソガバレ首相にとって中国は欠かせない存在だ。
今月の訪中にも民間企業幹部や政治家らを同行させた。
2023年に開催する総合競技大会「パシフィックゲーム」の競技場建設も中国の協力で進めると明らかにしている。【ジャカルタ武内彩】


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