ネットを介してモノを購入するのが当たり前になった時代。通販サイトの需要はますます高まり、性別や年令、地域といった垣根を超えて多くの人たちが利用するようになりました

 昨今では、従来のように配送業者と荷受人が直接やり取りせずに荷物を受け取れる「置き配」と呼ばれるサービスも広がっています。アマゾンジャパンは10月1日より1か月間限定で、それを「標準」の配送方法とする実証実験を岐阜県多治見市で始めています。

 しかし、便利だと期待される一方で、利用者側からは盗難や損傷といったリスクを懸念する声も上がっています。では、実際にどのようなトラブルがあったのか。置き配関連のサービスを提供する企業からのコメントも交えて、紹介していきます

 一般的に「置き配」は、家主が不在のままでも荷物を受け取れるサービスです。Amazonの「置き配指定」を例にとると、再配達依頼をする必要がなく、配送場所も玄関先や軒先にあるガスメーターボックス、自転車かごの中などさまざま。

 配達完了後に届く画像で荷物の到着が確認できるほか、サインやハンコもいらないので配送業者と対面する必要もなく、時間や場所の制限がなくなるのも利用者側のメリットです。

 しかし、利用が徐々に広まる一方で、ユーザーからはトラブルが起きたという声も上がっています。例えば、30代男性は配送員に荷物を置き去りにされた経験を明かします。

「玄関先に付けたバッグに届けてくれるサービス『OKIPPA』でと指定したら、Amazonの配送員が本当に『置きっぱなしでいい』と勘違いしたのか、玄関前に荷物が放置されていました。さらに、万が一に備えて自宅の鍵を渡してある近所の親戚に確認してもらい『荷物を家に入れておいて』と頼んだら、玄関の地べたにそのまま置いてある荷物の写真が送られてきて……。仕事で使うハードディスクだったので、たまたま晴れていたからよかったものの、雨が降っていたら1万6000円がパーになるところでした」

■宅配ボックス利用でトラブルも

 別の20代男性は、配送員のミスにより宅配ボックスから荷物を取り出せなかったとか。

「ダイヤル錠式の宅配ボックスを利用しているのですが、不在票に書かれた暗証番号が雑で読み取れず困りました。自宅に帰ったのが遅かったために、配送員へ連絡を取ることもできない。結局、翌日に改めて電話をかけたら教えてもらえたので事なきを得たのですが、急ぎの荷物ではなかったのが幸いでした」

 さらに、玄関先に備え付けたバッグに荷物を届けてくれる“宅配バッグ”を利用した40代男性は、白昼に堂々と宅配バッグの盗難の被害に遭ったことを報告します。

「私は仕事で不在だったのですが、自宅にいた妻が玄関で何かの物音に気づいたらしいんです。窓から妻が覗いてみると、玄関先にはボロボロの格好をした男性がいて『何かご用ですか?』と声をかけたら『新聞が落ちていた』と言いながら去っていったようで。改めて確認してみると、宅配バッグのひもが切り取られ、持ち去られていました。中に荷物が入っていなかったから、まだよかったですが……」

 配送員による人的ミスは注意により防げそうですが、損傷や盗難といったリスクはまだまだ課題が残されていそうです。

■メリットは「再配達のストレスが軽減」

 置き配サービスが注目される中、ユーザーの新たな需要に応えようとする企業もあります。アプリ連動型の置き配バッグが利用できる「OKIPPA」を運営するYper株式会社広報担当者に、参入の経緯を聞きました。

「2018年9月から顧客向けのサービス『OKIPPA』の提供を開始しました。再配達の根底にある『配送員と荷受け人が時間と場所を同時にしなければいけない』という問題の解決。さらに、日本特有の玄関前スペースが限られているという住環境の問題とも向き合い、アプリを活用した置き配バッグのサービスを提供しています」

 2019年7〜8月には、日本郵便が「再配達の削減」を目的として「OKIPPA」の利用モニターを募集。10万世帯に無料配布されたことも話題を集めました。

 置き配バッグと共に配送員向けのプラカードを玄関先に吊るしておくだけで利用できるとあり、ユーザーからは「再配達で待たされるストレスが軽減された」という声もあるようです。

■上限3万円で盗難や損傷を保証

以下ソース先で

10/22(火) 8:47
bizSPA!フレッシュ
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191022-00222580-bizspa-bus_all
https://lpt.c.yimg.jp/amd/20191022-00222580-bizspa-000-view.jpg