https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20191027/1000039491.html


佐倉市の鹿島川 故障で水位欠測
10月27日 18時26分

25日の大雨で浸水被害の出た千葉県佐倉市で市内を流れる鹿島川に県が設置していた観測所で、ことし8月から故障のために水位を観測できない状態だったことが県などへの取材で分かりました。

千葉県佐倉市では、25日の大雨で市内を流れる川から水があふれて、広い範囲で住宅や田んぼなどが水につかりました。

このうち、流域での被害が市内で最も大きかった鹿島川に県が設置した「馬渡観測所」ではことし8月末から、センサーによって水位を観測する装置が故障していたことが県などへの取材で分かりました。
佐倉市は25日の午後10時ごろになって見回りをしていた消防団から、「鹿島川があふれている」という連絡を受け、職員などが流域の住宅を回って住民に避難を呼びかけたということです。

浸水が起きた第四町内会の小野郁夫会長は、「見回りで命を落とすようなことがあってはいけないし、できればセンサーなどで情報が伝わればよかった」と話しています。
鹿島川は、県の水防計画では水位を周知することが求められる河川には指定されていませんが、佐倉市は、観測所のデータが分かっていればより早い対応を取れた可能性があるとしています。

このため佐倉市は27日県に対し、観測所の速やかな修理を要望しました。

千葉県は「機器の管理がしっかりできていなかった。観測所で故障があった場合は、水があふれる前の早い段階で職員を現地に派遣して水位を確認するなどの対策を今後、検討したい」と話しています。