東海道新幹線で13年ぶりのフルモデルチェンジ車両となる「N700S」の報道関係者向け試乗会が30日午前、東京―豊橋間であった。

 東京五輪・パラリンピック開幕直前の2020年7月にデビューの予定だ。

 N700Sは、現在の主力車両「N700A」によく似たデザインだが、先頭車の両サイドが角張っているのが特徴だ。「S」は、N700系シリーズで「Supreme」(最高の)車両を意味しているという。

 車内設備では、これまでグリーン車専用だった機能を普通車のシートにも採用した。全席のひじかけにコンセントを設けたほか、リクライニング機構は背もたれを傾けると連動して座面が沈み込むようになった。また、大型荷物の事前予約制が20年5月中旬から始まるのに合わせ、デッキに大型スーツケース2個を収容できる鍵付きの荷物置き場をつくった。

 最高速度は285キロ(東海道区間)でN700Aと変わらないが、床下機器の小型化で生まれたスペースに新たにリチウムイオン電池を搭載。地震で停電した場合でも安全な場所まで自走できるようになった。さらに、これまで8種類あった車両種別を4種類に減らすことで、16両から12両、8両編成への組み替えを容易にし、海外に売り込みやすくしている。(細沢礼輝)

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