沖縄県恩納村でパトカーのフロントガラスを割るなどして米ハワイ海軍所属の海軍兵3人が逮捕された事件で、謝花喜一郎副知事は30日、県庁を訪れた川村裕外務省沖縄大使、田中利則沖縄防衛局長に「さまざまな事件が頻発していた復帰前の沖縄をほうふつさせる」と強い不快感を示した。

 沖縄の自治や人権がないがしろにされた米軍統治下の沖縄と比較することで、県民の受けた衝撃を強調。「2メートル近い大男が上半身裸で民間地に入って、駆け付けたパトカーを壊すという傍若無人ぶり。他県だったら大問題だ。どこの国か。米軍は県民に謝罪すべきだ」と憤りを隠さなかった。

 また、逮捕された容疑者がいずれも在沖米軍兵ではないことに「(在沖米軍は)沖縄の歴史、文化、県民の気持ちを(兵士に)教育しているというが、(沖縄の)外から来た人たちは植民地と思っているのではないか」と訴えた。

 謝花氏は外務、防衛の両省に、一時的に派遣される米兵にも安全対策、綱紀粛正、教育の徹底を米軍に働き掛けるよう要請。米軍関係者による事件、事故の防止のための日米協力ワーキングチームの速やかな開催も求めた。

 川村大使は「米軍の運用は地域住民の安全確保が大前提で事件事故があってはならない。ワーキングチームは次回開催に向けて調整している」と話した。

2019年10月30日 12:22
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/491008
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