https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191107/k10012168071000.html


透析患者の転院訓練 大規模災害を想定 前橋
2019年11月7日 18時03分

大規模な災害が起きたときに停電や断水によって病院で人工透析ができなくなった場合を想定し、患者をほかの病院に転院させる訓練が前橋市で行われました。

訓練には前橋市内の2つの病院と透析患者3人が参加し、震度6強の地震が発生して停電と断水によって病院で人工透析ができなくなった想定で行われました。

最初に職員が電話で受け入れ可能な病院を探し、受け入れ先が決まると、患者の健康状態や透析の注意点などをカルテに記入して送りました。

そして、透析に必要なチューブなどの器具とともに、患者たちを車に乗せておよそ5キロ離れた病院へ向かいました。

受け入れ先の病院では、到着後に患者の血圧と体温を測って異常がないかをチェックし、透析の準備の手順を確認していました。

ことし9月の台風15号では、千葉県で大規模な停電が起きて複数の医療機関で人工透析ができなくなり、災害時の患者の円滑な受け入れが課題となっています。

病院によりますと、群馬県内にはおよそ6000人の透析患者がいるということで、県は去年、災害時の透析患者の受け入れ方法などを定めたマニュアルを作成しています。

訓練に参加した「西片貝クリニック」の山根雅樹技士長は「災害時に患者が困らないように訓練を通して対策を立てたい」と話していました。