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インドとパキスタン間でシーク教徒の巡礼路が完成
2019年11月10日 6時12分

インドとパキスタンとの間で建設が進められてきたシーク教徒の巡礼路が完成し、インド側から多くの信者が、初めてビザなしでパキスタン側の寺院を訪問しました。カシミール地方の領有権をめぐって両国の対立が続く中、関係改善につながるのか注目されます。

インドとパキスタンの間では、インドで暮らすシーク教徒が、ことし、開祖の生誕550年の節目に合わせて、パキスタン側の寺院を訪問できるよう両国にまたがる形で巡礼路の建設が進められ、先月、シーク教徒のビザなしでの巡礼を認めることなどで合意しました。

パキスタン側で9日行われた開通式には、パキスタンのカーン首相やインドのシン前首相などが出席して完成を祝ったあと、インド側から訪れたシーク教徒が早速、巡礼路を通ってパキスタン側の寺院を初めて訪問しました。

巡礼先の寺院は、インドとの国境からおよそ4キロ離れたパキスタン中部のパンジャブ州にあり、およそ5000人の巡礼者が毎日、日帰りで訪れることができるということです。

インドとパキスタンの間では、先月31日に領有権を争うカシミール地方の州をインド政府が直轄地にしたことに対し、パキスタン政府が強く反発して対立が続いています。

こうした中、両国の間で始まった今回の取り組みをきっかけに、今後、関係改善につながるのか注目されます。

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