https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191114/k10012176741000.html


米高官「バイデン氏息子の企業への捜査要求」公聴会で証言
2019年11月14日 1時48分トランプ大統領

アメリカのトランプ大統領を巡るいわゆるウクライナ疑惑で、弾劾調査を進めるアメリカ議会の初めての公聴会が始まりました。証言に立った政府高官は、トランプ大統領側が、ウクライナに対し、首脳会談を行う条件としてバイデン前副大統領の息子が勤めていたウクライナ企業への捜査を要求していたという認識を明らかにしました。

ウクライナ疑惑はトランプ大統領がことし7月のウクライナの大統領との電話会談で、来年の大統領選挙に向けた野党・民主党の有力候補、バイデン前副大統領に不利な情報を得ようと、軍事支援と引き換えに調査を要求したとされるものです。

民主党が主導する議会下院は13日午前、日本時間の14日未明から、初めての公聴会を開き、ウクライナ政策に関わってきたテイラー駐ウクライナ臨時代理大使が証言しました。

このなかでテイラー氏は「アメリカのウクライナに対する政策決定には通常のチャンネルと、かなり異常なチャンネルの2つが並行して存在した。通常ではないチャンネルにはジュリアーニ氏らが関わっていた」と述べ、トランプ大統領の顧問弁護士のジュリアーニ氏が非公式の外交ルートでウクライナ政府と接触するという、異常な状態が存在したと証言しました。

そのうえで「ウクライナの大統領が望んでいた首脳会談は『ブリスマ』の捜査が条件になっていると私は考えるようになった」と述べ、トランプ大統領側が、ウクライナに対し、首脳会談を行う条件としてバイデン前副大統領の息子が役員を務めていたウクライナのガス会社への捜査を要求していたという認識を明らかにしました。

公聴会には、国務省のケント次官補代理も出席し、証言を行っています。

公聴会の模様は全米に生中継されていて、民主党としては、核心に迫る証言を引き出して弾劾への支持を広げたい考えで、疑惑の解明が進むのか、政府高官らの証言に全米の高い関心が集まっています。

傍聴を希望する大勢の人たち
(リンク先に続きあり)