0001ちーたろlove&peace ★
2019/11/14(木) 14:47:07.00ID:A+E8hkE09TOBが無事成立したので、忘れないように書き残しておく。
なぜ僕はヤフー社へ株を売却したのか?
なぜZOZO社の代表取締役社長を辞任したのか?
9月12日の記者会見、その後の社員への説明会の様子など、当時の自分が何を考え、どう感じ、どう判断し、どう行動したのかを、まだ記憶の新しい今、手記として残す。時系列に沿って振り返る。
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寝ても覚めてもいつもいつも考えていたこと。
「ZOZO社が今後さらに成長していくためには何が必要か?」
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ファッション好きのお客さまには認知され利用されている。ただ、もっともっと成長するには?
「ZOZOTOWNの利用者数、利用者層をそれぞれもっと拡大しなくては。」
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どうやって?
「ファッションが好きな人たちにはすでにZOZOは知ってもらえているし使ってもらえている。これからはファッションにそこまで興味のない人たちにも知ってもらい使ってもらう必要がある。ただし、そうした人たちに知ってもらい使ってもらうには、広告コストや時間が今まで以上にものすごいかかりそうだ。」
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何か方法はないか?
「自力ではなく、どこかの企業と組むというのはどうだろう。すでにたくさんの顧客を抱えている企業で、ビジョンも共有でき、お互いの利害や思惑が一致するような企業。」
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いくつかの企業を想像する中で、「それはヤフー社だ。多くの顧客を抱えているのはもちろん、ZOZOがこれから拡げていかなければならない40〜50代の顧客層にも強い。集客支援をしてもらえればかなり強力だ。さらに、ヤフー社が課題としていたEC事業の拡大を当社の協力で補完することもできるかもしれない。まさにお互いの弱いところを補い合い、強いところを伸ばし合えるような、最高のパートナーになり得るのではないか。」
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すぐに孫さんや川邊社長にお会いした。
「お互いが想像していることが綺麗に共有共感できた。提携した場合に具体的にやりたいこともいくつか意見交換でき大いに盛り上がった。あとはお互いの関係についてどこまで踏み込んでやるかだ。」
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覚悟。
「お互い中途半端な関係性での提携は望んでいない。どうせやるならがっつりだ。だとすると、当然資本の話にもなるだろう。ヤフー社としては、TOBによる1/3超の株式取得(*1)、もしかしたら50%超の過半数取得を希望するかもしれない。いずれの場合でも、自分の持ち株(約37%)の一部または全部をヤフー社に売却する必要が生じるであろう(*2)。覚悟を決めなければならない。」
*1
上場企業の株を特定の買い付け者が1/3超で買い集めようとする場合、TOB(株式公開買い付け)が必要となり、事前にいくらの株価でどのくらいの株数をどの時期に買い付けるのかを買い付け者が事前に公表しなければならないルールがある。
*2
一番の大株主である僕がTOBに賛同し、株を売却する意向があるのかないのかは、ヤフー社にとってTOBを成功させるための重要な判断基準となるため、今回の場合、ヤフー社と僕との間でTOBに応募する(株を売却する)ことを約束する応募契約を結んでいた。
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第一の決断。誰にも相談せず。
「決めた。自分の持ち株をヤフー社にだったら売ってもいい。ZOZOの未来を考えてのことだ。自力でやる方法もなくはないが、さらなる圧倒的な成長を目指すのであれば、タイミングも提携相手も申し分ない。ここで決断しなければ後悔するかもしれない。野生的な直感を信じよう。今だ。今しかない。」
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そのようにヤフー川邊社長に伝える。先方からは50.1%の株式取得を目指したいとのリクエストが。
「バリュエーションは8000億円(時価総額ベース)程度、株価にすると2620円を考えてくれているとのこと。第一印象は高すぎず低すぎずだ。株売却する僕からすればなるべく高く買ってもらいたいが、ここで無理を言って破談してもいけない。さらにヤフー社側は4000億円をも超える投資になり、投資家や株主への説明責任もある。投資対効果を合理的に説明できる目一杯の数字が8000億円なのだろうと理解した。次に、公表の時期。これはなるべく早くとのこと。それはこちらも望むところ。こんな超極秘事項を抱えたまま日々素知らぬ顔で暮らすのもしんどい。決まったのなら決まったで一日でも早い公表を望む。」
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役員の反応。
「もちろん最初はみんなびっくりしていた。ただ、資本業務提携の内容については概ね同意し納得している様子。僕の株売却についても、当然社長の株ですから僕たちがどうこう言うつもりはありません、というスタンス。
(長いので続きはこちらへお願いします。)
https://note.mu/ysk2020/n/n3e95db525b30