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歴史的建物「旧網干銀行本店」、大正風レストランに再生
西岡臣
2019/11/14 10:24 有料記事


 兵庫県姫路市の都市景観重要建築物に指定されている「旧網干銀行本店」(同市網干区新在家)が約9カ月の改修工事を経て、レストラン「旧網干銀行 湊倶楽部」に生まれ変わった。マネジャーの濱田大規さん(26)は「歴史的な建物が他にも残る網干が注目されるきっかけになれば」と話している。


 旧網干銀行本店は大正時代の1920年ごろに建てられ、地元のシンボルとして親しまれてきた。2015年までは婦人服店だったが、その後、売りに出されたものの買い手がつかない状態が続いた。昨年4月、その状況を知った同市の会社役員、鵜鷹(うたか)司さん(58)が「歴史ある建物を次の世代へ引き継いでいく必要がある」と建物を取得。東京でパン職人をしていた次男の絢(けん)さん(26)と、絢さんの幼なじみで飲食店に勤めていた濱田さんに話を持ちかけ、レストランの開店が決まった。

 内装は銀行だった当時の雰囲気の再現を目指した。当時からある金庫はそのまま残し、階段に敷かれたカーペットは留め金で固定する当時の様式を採用した。玄関より30センチほど高くなっている1階の床は銀行の窓口があった名残だ。外観はほぼそのままに、屋根や外壁を補強した。
 10日に開店したレストランの…
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