見上げてごらん夜の星を、こたつに入って――。熊本県山都(やまと)町の清和高原天文台が「こたつかんぼう会」を開催中で、親子連れやカップルに好評だ。

 今月初めの土曜日の夜。天文台前の野原で、こたつに入って寝転がった親子が双眼鏡を手に、澄み渡る夜空一面に輝く星を眺めていた。「あれがすばるだね」「え? どれ?」「あの小さな光が集まっているところだよ」。清和高原は阿蘇山の南外輪山にあり街の明かりもなく、天の川やカシオペア座、オリオン座、プレアデス星団(和名すばる)などがはっきりと見える。

 天文台長の渡辺久さん(56)がこたつに入って天体観望をする会を始めたのは昨年から。山都町内の商店街路上に客寄せのためこたつが置かれていたのを見て思いついた。天文台から延長コードを引っ張り、野原にこたつ4台を設置。参加者には双眼鏡が貸し出され、紅茶やココアなど温かい飲み物も提供する。カセットコンロ持参で鍋をつつく参加者もおり、楽しみ方は自由だ。

 「日常的なこたつと非日常的な星の組み合わせが新鮮。普段は車通勤で星空を意識することはなかなかない。ぜひまた来たい」と妻と娘の3人で熊本市北区から訪れた吉村健治さん(51)。渡辺さんは「天気が良い日は肉眼で6等星まで見えることもある。星が一段と輝くこれからの季節、こたつのぬくもりと星の美しさを感じてほしい」と呼び掛けている。

 こたつかんぼう会は、ふたご座流星群が見ごろを迎える12月15日まで。火曜と悪天候日を除く毎日午後6〜10時、1日4組限定(1組4人程度)で利用は2時間以内。こたつ貸出料2000円と参加費(大人500円、小中学生300円)が必要。事前予約制で受け付けは午後1〜9時。防寒着必須。問い合わせは天文台

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宿もあり
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