https://www.bbc.com/japanese/50484514


アサンジ被告の強姦容疑、スウェーデンが捜査打ち切り
2019年11月20日


スウェーデンの検察当局は19日、告発サイト「ウィキリークス」共同創設者ジュリアン・アサンジ被告(48)に対する、2010年の強姦容疑事件での捜査を打ち切ったと発表した。

スウェーデン検察は、「問題の出来事から長い時間が経過し、証拠能力が大幅に弱まったことから決断した」と説明した。ただし、被害を訴えた女性の証言は信用できると述べた。

アサンジ被告に対しては、2010年にストックホルムであったウィキリークスの集会後、1人の女性が強姦、別の女性が性的暴行の被害に遭ったと、それぞれ訴えている。
同被告は一貫して容疑を否認。合意の上での性行為だったと主張している。


アサンジ被告はまだコメントを出していない。一方、ウィキリークスは捜査打ち切りを歓迎した。
クリスティン・フラップソン編集長は、「アサンジ氏が長年警告してきた脅威に意識を向けよう。アメリカの敵意ある訴追と、それが表現の自由に及ぼす脅威こそが問題だ」と述べた。

ロンドンの刑務所に

アサンジ被告は、スウェーデンへの身柄引き渡しを逃れるため、2012年から7年間、ロンドンにあるエクアドル大使館に身を寄せて保護を求めていた。
しかし今年4月、同大使館から強制退去された。その後、保釈の条件に違反したとして、裁判で禁錮50週間が言い渡された。
現在は、ロンドンのベルマーシュ刑務所に留め置かれている。

「被害証言は信用できる」

スウェーデンの捜査当局は、アサンジ被告の強姦容疑事件の捜査を2017年から中断していた。しかし、4月に同被告がエクアドル大使館を退去させられたことから、捜査を再開した。
スウェーデン検察の幹部はこの日、「被害者は信用できる説明をした」と述べた。
さらに、「彼女の証言は一貫性があり、広範かつ詳細だ。しかし、証拠能力が弱まり、捜査を継続する理由がもうなくなったというのが私の見解だ」と加えた。
(リンク先に続きあり)


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