日経トレンディと日経クロストレンドが発表した「2019年ヒット商品ベスト30」15位に「大粒ラムネ」が選ばれた。大人向けにラムネ粒を1.5倍に大きくした製品が、定番の「森永ラムネ」を超える勢い。「集中力アップにはブドウ糖」の意識が社会人にも定着した。

●1.5倍に大きくしたら売り上げ2倍に 大人向けの“サプリ”として飛躍

 発売から約45年間、安定的に売れていた“駄菓子界の優等生”森永ラムネが、大人向けの「大粒ラムネ」投入で再ブレークを果たした。

 兆しは2014年ごろからあった。SNSで「勉強中の集中力アップには、ラムネが効果的」というクチコミが受験生を中心に広まり、森永ラムネがじわじわと販売数を伸ばしたのだ。ラムネの成分は90%がブドウ糖で、ストレートに脳の栄養になる。

 この動きを受け、森永製菓は仕事中に食べる大人向けのラムネを企画する。当初はウコンやかんきつ類が入ったラムネを製品化したが、いずれもヒットせず。そこで“原点回帰”して投入したのが、通常のラムネ粒を1.5倍に拡大し、音がせず携帯しやすい小袋パッケージに入れた大粒ラムネだ。

 サイズアップにより、大人でもかんだときに口中に爽快感が広がる。数十年続くブランドの安心感を継承したパッケージなどで「ブドウ糖90%」を前面にアピールする戦略も奏功。従来品と全く食い合わずに、19年9月には売り上げを2倍近くに上積みした。


11/23(土) 6:00配信日経クロストレンド
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