モクズガニの「火ぼかし」作り

http://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20191126/5050008620.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

さつま町では、川内川で水揚げされるモクズガニを窯の中で加熱して干カニにする、
「火ぼかし」作りが最盛期を迎えています。

モクズガニは、「山太郎ガニ」とも呼ばれ、大きいもので手のひらほどのサイズに成長し、
産卵のため海に向かって川を下る秋ごろに、川内川などで水揚げされます。
さつま町で40年余り続く仕出し店では、モクズガニを窯の中で加熱して干カニにする、
「火ぼかし」と呼ばれる作業が最盛期を迎えています。

店主の神園美子さん(80)は、24年前に亡くなった夫のあとを引き継いで、
「火ぼかし」作りを続けていて、3段の金網に、およそ60匹ずつカニを並べた後
窯の中で、練炭を燃やして火をかけました。
朝7時からおよそ10時間、それを3日間続けて加熱し、濃い緑色だったカニの甲羅が
赤茶色、さらにオレンジ色に変わるまで焼き続けますが、時折、火加減を見るために、
窯を開けてカニを取り出すと、作業場に香ばしい香りが広がりました。

完成した「火ぼかし」は、鍋料理のだしなどに使われるということです。

神園さんは「だし汁はカニ独特の香りがして、茶わん蒸しやそうめんのつゆに使うとおいしいです。
元気なうちは続けたい」と話していました。

モクズガニの「火ぼかし」作りは、今月いっぱい続き、地元の物産館などで販売されます。

11/26 11:30