千葉県市原市の地層を約77万〜12万6000年前の地質年代の基準地とし、年代名を「チバニアン」(千葉時代)とする日本の研究チームの案が国際学会の3次審査を通過したと国立極地研究所などのチームが29日、発表した。来年1月までに国際学会の理事会が正式に承認する見通しだ。決定すれば、地質年代に初めて日本の名前が付く快挙となる。

 チームが国際地質科学連合に申請。3次審査の投票の結果、委員19人のうち17人の賛成で提案が了承された。基準地としての適格性に関する本格的な審査はこれで終了。理事会は3次審査を批准する役割で、正式に承認するとみられる。

 3次審査に先立ち、地層に表示されたデータに不正があったなどとして、基準地認定に反対する人物が地層周辺の地権者から10年間の賃借権を取得。調査研究に必要な自由な立ち入りが保証できない状況に陥り、審査に向けた手続きが一時中断した。

 これを受け同市は今年9月、調査研究目的でこの地域に立ち入ることへの妨害を禁じる罰則付きの条例を施行していた。

 極地研などのチームは平成29年の1次審査で、対抗するイタリアの候補地を退けた。

 地質年代は地球誕生から現在までの46億年を時代ごとに区切ったもの。約77万年前は地球の磁気が南北で逆転する現象が最後に起きた時期で、「第四紀更新世」の中期の始まりに当たる。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191129-00000556-san-life
11/29(金) 16:54