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香港 民主派圧勝の選挙後初の週末 抗議活動続くも衝突なし
2019年11月30日 21時01分香港 抗議活動

民主派が圧勝した区議会議員選挙のあと初めての週末を迎えた香港では、抗議活動は続いているものの衝突は起きていません。市民のあいだでは最終的には政府側が譲歩し要求を受け入れると考える人の割合が増えていることが世論調査で明らかになりました。

香港で今月24日に行われた区議会議員選挙で政府に批判的な立場の民主派が80%を超す議席を獲得して圧勝しましたが、政府は行政長官の直接選挙の導入など市民のさらなる要求には応じる考えを示していません。

このため、選挙後初めての週末となった30日も抗議活動が続いていて、香港島の中心部の公園には中高生からお年寄りまで大勢の人たちが集まりましたが衝突は起きていません。

区議会議員選挙が行われた今月下旬、世論がどのように変化したかをシンクタンクの「香港民意研究所」が調査したところ、今後の展望について「最終的には香港政府が譲歩する」と考える人が30.6%と最も多くなり、8月と比べて13.6ポイント増えました。

その一方「政府が力で鎮圧する」と考える人は23%と14.5ポイント減少し、政府側が譲歩することによって抗議活動が収束すると考える人が増えたことがわかりました。

香港政府は30日、抗議活動が本格化した6月以降に警察が逮捕した5890人のうちおよそ4割が学生や生徒だとして、今後学校での指導を強化する方針を示し、抗議活動に対する政府の対応が注目されます。