シベリア東部に位置するサハ共和国の永久凍土から、約1万8000年前のイヌ科の動物のミイラが見つかった。

 フワフワした毛並みやまつ毛、ヒゲがほぼ完全な状態で残っているが、DNA分析をいくら行っても、イヌなのかオオカミなのかわからないという。
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■スウェーデンにDNA分析を依頼したが

 このミイラは2018年夏、サハ共和国の首都ヤクーツクを流れるインディギルカ川近くの永久凍土層から、生前の姿をとどめた状態で見つかった。

 北東連邦大学応用生態学研究所のセルゲイ・フェドロフ氏によると、ミイラには乳歯がまだ残っており、生後2カ月未満の「子犬」のように見えたことから、スウェーデンのストックホルム大学古遺伝学センターに年代測定を依頼。

 その結果、1万8000年の間、永久凍土の中にいた幼いオスであることがわかったが、DNA分析を何度行っても、イヌなのかオオカミなのか特定できなかったという。
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■名前は「Dogor(ドゴール)」その意味は

 分析結果を知ったヤクーツクのチームは、非常に興奮して、このミイラにヤクート語で「友達」を意味する「ドゴール(Dogor)」と命名した。

 ここ数年来、シベリアでは永久凍土の氷解が進むにつれて、驚くほど保存状態が良い古代の生き物があいついで見つかっている。2017年にはクレーターから、3万年〜4万年前の若い馬のミイラが発掘されているし、2018年にはマンモスの牙を探していた男性が氷河期のネコのミイラを発見している。

 しかし、こういった土地柄を悪用して、2018年3月には中国との国境に近いアムール川近くで54個の切断された人間の手首が入った袋が発見されたが、その後の調査でハバロフスクの法医学研究所が処分に困って不法投棄したものであることが判明している。
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ハザードラボ
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