「帰還事業」60年で専門家視察

*ソース元にニュース画像あり*

http://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20191208/1030010463.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

在日韓国・朝鮮人や日本人妻などおよそ9万3000人が北朝鮮へ渡った「帰還事業」から
今月14日で60年になるのを前に、この事業を研究している
ベルギーの専門家などの一行が新潟港を視察しました。

新潟港を訪れたのは、ベルギーのルーベン大学で帰還事業を研究している
アドリアン・カルボネ准教授などの一行で、8日午前、帰還事業の船が出港した中央ふ頭を視察しました。

帰還事業は、60年前の昭和34年12月14日、新潟港から第1船が出港し、
事業が終わるまでの25年間で、在日韓国・朝鮮人や日本人妻などおよそ9万3000人が北朝鮮へ渡りました。
背景には、在日韓国・朝鮮人は、当時、生活保護受給者の割合が日本人のおよそ7倍と
厳しい暮らし向きだったうえ、北朝鮮が「地上の楽園」と宣伝されていたためだとみられていますが、
北朝鮮へ渡っても厳しい監視のもと苦しい生活を強いられた人も少なくありませんでした。

一行は、帰還事業を記念して、北朝鮮から贈られた港の近くにあるもみの木も視察しました。
カルボネ准教授は「在日韓国・朝鮮人は希望を抱いてここから出発したと思うが、
その人たちの立場に立たなければと痛感せざるを得ない場所だ」と話していました。

法政大学の高柳俊男教授は「なぜ、日本を捨てて故郷でもない北朝鮮に渡ったのか、
非常にわかりにくくなっている。それをひもといて、理解していくことが大事だと思う」
と話していました。

12/08 12:05