今日のポイント

摩訶不思議な中国GDP:景気実態はかなり悪いのに「6%成長」?
2007年以降の中国の景気実態を振り返り
李克強指数、生産者物価指数に見る中国の実態
2つの顔を持つ中国
中国バブルは崩壊するか?

 これら5点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

 読者の方から「中国バブルはいつ崩壊する?」という質問を受けた。今回は、中国景気の現状および先行きについて筆者なりにお答えする。世界景気および日本株に大きな影響を及ぼす中国経済の現状からは目が離せない。

摩訶不思議な中国GDP:景気実態はかなり悪いのに「6%成長」?

 中国国家統計局が10月に発表した7〜9月の実質GDP(国内総生産)は前年比6.0%増だった。この伸び率は、中国がGDP統計の発表を始めた1992年以来、最低である。米中貿易戦争の影響で生産が低迷し、「いよいよ中国景気の厳しさが浮き彫りになった」と解説されている。さらに一部には、「2020年はGDP成長率が6%を割り込み、さらに厳しくなる」との予想も出ている。

 今の話を聞いて、何か違和感を覚えないか? 筆者は、とても変だと思う。GDPの世界ランキングで1位は米国、2位は中国、3位が日本である。世界第2位の中国が、もし本当に6%もの高成長を実現しているならば、そんなに景気が厳しいと言うだろうか?

 6%もの高成長は、普通は人口増加が著しい新興国でしか実現できない。経済規模が大きくなるにつれ、成長率は徐々に低下していくのが自然だ。

 米国の7〜9月期GDPは前期比年率2.1%増だった。米景気は好調である。貿易戦争で世界景気が減速する中、米国の1人勝ちが続いている。それでも、成長率はたかだか2%だ。2%とは言っても、そもそもGDP世界トップの国がそれだけ成長できるのは、実はすごいことなのである。

 中国政府の発表をそのまま信じるならば、中国は世界2位の経済大国になってなお6%もの高成長を持続していることになる。もし本当に6%もの成長を実現しているならば、中国は今でも世界経済を強力にけん引する機関車役になっているはずだ。

 ところが実態は正反対である。中国の景気失速が世界経済に重大な脅威となり、中国ショックが世界に広がっている。ということは、中国のGDP成長率は、もっと低いはずだ。筆者は、足元の伸び率は、2〜3%に落ち込んでいると考えている。

 リーマン・ショック直後、2009年1〜3月には、中国のGDPも一時的に前年比マイナスになったと筆者は分析している。チャイナ・ショックがあった2015年10〜12月にもマイナス圏に入った可能性がある。足元の中国GDPは減速しているものの、その頃ほど悪くはなっていないと考えている。

12/10(火) 10:45配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191210-35146611-zdnet-sci

★1が立った時間 2019/12/10(火) 15:08:37.82
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