「就職氷河期世代」に限定した兵庫県の職員採用試験(採用予定数10人程度)に対し、募集を始めた3日から9日までの1週間で456人の応募があった。北海道から沖縄まで各地から寄せられており、新卒採用で若者世代の公務員志望者が減少傾向にあるのとは対照的な結果となった。

 氷河期世代の公務員募集は、宝塚市が全国の市町村では初めて実施し、600倍超という超高倍率の応募で注目を集めた。それ以降、三田市や加西市など他の自治体にも広がっている。

 県人事委員会によると、内訳は、一般事務職(採用予定者約5人)375人▽警察事務職(同1人)28人▽教育事務職(同1人)37人▽総合土木職(同3人)16人。担当者は「反響は大きく、さらに申込者は増えるはず」と見込む。

 氷河期世代からは人気の公務員だが、新卒など若者世代の志望者はここ数年、減少傾向が続いている。

 県人事委員会によると、2018年度の新卒者らの採用試験(全職種)の競争率は3・5倍、19年度は3・4倍と過去最低となった。人出不足を背景に学生優位の「売り手市場」が続く中、福利厚生や高収入が望める民間企業を志望する傾向にあり、若者らの公務員人気は低迷している。

2019/12/10 20:15神戸新聞NEXT
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201912/0012949332.shtml