「水の値段が5倍になって、闇市ができる」

戦後の日本の話ではありません。エコノミストによる、首都直下地震が起きたあとの「日本の未来予測」のひとつです。NHKが開いた、地震後の経済への影響を予測するエコノミストたちの座談会。そこで出てきた「最悪のシナリオ」は、日本を待ち受けるかもしれない、驚きの事態ばかりでした。
(社会部記者 森野周/首都圏放送センターディレクター 宣英理)

首都直下地震後の経済は?エコノミストに聞いてみた

※ソース抜粋

■「定価のない世界」?衝撃の予測が続々

三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎さんは、地震直後、かつてない事態が予想されるといいます。東京の物流が断たれ、食料や水の不足が深刻化するためです。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング 小林さん
「もう『定価がなくなる世界』が来ても、おかしくないと思うんですね。地震前は、物の値段は100円だったけど、200円じゃないと売れませんと。『闇市』のようなものが立って、値段いくらでもいいから買うよ、じゃあ売るよって、どんどん売買されるような状態が続くかもしれませんね」

ブルームバーグ・エコノミクスの増島雄樹さんは、別の要因によって、物価の高騰が起きるおそれがあると指摘します。

ブルームバーグ・エコノミクス 増島さん
「最近オンラインショッピングが増えていて、ネット企業の流通倉庫が動かなくなる、物流が止まるのは、今、日本でいちばん厳しいことだと思う。水やバッテリーなどの値段がはね上がって、5倍でも10倍でも、必要だったら買うという話になると思います」

東日本大震災など過去の災害でも、被災地で、「白菜が1玉1000円で売られている」「おにぎり1個1000円だった」といったうわさが飛び交いました。首都直下地震では、より深刻な事態が起きるのかもしれません。

■1ドル200円!海外からものが買えなくなる

こうした状況は、長期化するおそれもあるといいます。エコノミストたちが懸念しているのが、「円安」です。みずほ証券の末廣徹さんは、こう言います

みずほ証券 末廣さん
「想定されるのは、日本の国債が危ないんじゃないかということで売り浴びせられて、財政や金融の政策が縛られてしまうこと。日本が破綻するとは思っていませんが、1ドル100円が200円になることはあり得ると思います」

1ドルが100円から200円になると、海外から輸入するものの値段が、単純計算で「2倍」になります。その時、どのようなことが起きるのか。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林さんは、こう指摘します。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング 小林さん
「日本の企業が海外からものを買うときに、『もう円では買えません、外貨じゃないと売れません』ということになってくる。すると、物資不足が深刻になってきます」

全文はソース先で

2019年12月18日 15時59分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191218/k10012218361000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_001
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191218/K10012218361_1912181203_1912181204_01_02.jpg