冬至の22日、伊那市西箕輪の入浴施設「みはらしの湯」では露天風呂にユズを浮かべたゆず湯で入浴客をもてなした。南アルプスの山並みが見渡せる湯船で、大人も子どもも爽やかな香りを楽しみながら体を温めた。

 運営する伊那市観光が毎年企画。静岡県産のユズをネットに入れてお湯に浮かべた。支配人の浦野芳一さん(61)は「冬至の風物詩。日頃のストレスを解消してほしい」。伊那市観光が運営する市内の別の入浴施設「さくらの湯」でもゆず湯をサービスした。

 伊那市西箕輪小5年の白鳥幹知君(11)は家族4人で来場。湯上がり後「いい匂いだった」と笑顔を見せていた。

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 松本市石芝のスーパー銭湯「林檎の湯屋おぶ〜」でもこの日、ゆず湯の入浴剤で黄色く染まった湯船にユズがいくつも浮かんだ。風邪の予防になるとされ、家族連れなどがゆっくり漬かった。

 同施設でも、古くから続くゆず湯の文化を広めようと毎年恒例のサービス。高知県産で無農薬のユズを20〜30個ずつ、男湯と女湯の露天風呂に入れた。

 塩尻市から訪れた広田真一さん(40)は「ここの湯は2年ぶりくらい。香りも良く、自宅の風呂とは全然違う」。娘の結香(ゆうか)ちゃん(3)は「あったかい」と興味深げに、ぷかぷか浮かんだユズに目をやっていた。
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