http://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2019-12-28/2019122805_01_1.html


2019年12月28日(土)

北部訓練場部分返還から3年
沖縄米軍 汚染放置
弾薬・鉄板… 大量に遺棄 使用禁止農薬も
住民ら「日本政府と米軍は原状回復を」


 沖縄県の国頭(くにがみ)村と東村にまたがる米軍北部訓練場の部分返還から3年。跡地利用上支障となる汚染物質の撤去などを完了したとして、2017年12月に跡地が地権者に引き渡されましたが、実際には、米軍の弾薬や鉄板などが大量に残されています。日本政府と米軍には、原状回復が求められています。(尾崎吉彦)

 16年12月22日に北部訓練場の過半の約4000ヘクタールが日本に返還されたのを受け、沖縄防衛局は、跡地利用特措法に基づいて米軍車両が通行していた道路、元ヘリパッドとその周囲、ヘリが墜落した地点に限定して、支障除去を行い、17年12月25日に完了したと発表しました。

たびたび発見


チョウ類研究者で、北部訓練場周辺の生物調査を行っている宮城秋乃さんは、返還地引き渡し直後、返還地で米軍の未使用訓練砲弾を見つけました。米軍は、戦後の訓練に使用したものと認め、防衛局立ち会いのもと回収しました。

 普久川(ふんがわ)ダムに流れ込む沢の周辺でも米軍の廃棄物と思われるものを見つけました。周辺の土壌を採取し、鑑定を依頼すると、現在は使用が禁止されている農薬のDDT類やBHC類が検出されました。

 宮城さんは、この3年間に返還地で銃弾の空砲など米軍が捨てたとみられる廃棄物をたびたび発見しました。「LZ1」と呼ばれるヘリパッド跡地では、未使用・不発や空の銃弾が散乱し、未使用のパラシュート照明弾や使用済み煙幕手りゅう弾、空の弾薬箱などを見つけました。沖縄防衛局は18年9月、周辺の地上にある廃棄物を回収しましたが、地中にはまだ廃棄物が残っています。

 今年9月28日には、同所で使用済みの野戦食約30袋を見つけました。中にはソースがまだ残っていて、腐敗臭もあり、最近捨てられたものでした。宮城さんは、「米軍は、今も返還地で訓練を続けているのでは」と見ています。

返還地に着陸
(リンク先に続きあり)


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