https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200103/k10012234831000.html


ゴーン被告のレバノン入国 政府の一部は事前把握か
2020年1月3日 21時10分ゴーン前会長

海外への渡航を禁じられていた日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン被告がひそかに中東のレバノンに出国した問題で、ゴーン元会長とみられる人物が首都ベイルートの空港に到着した際、レバノンの政府関係者が出迎えに訪れたということで、政府内の一部の人物が到着を事前に把握していた可能性があることがわかりました。

日産自動車のゴーン元会長は、みずからの報酬を有価証券報告書に少なく記載した罪などで起訴され、保釈中は海外への渡航が禁じられていましたが「不公正な日本の司法から逃れるためだ」としてひそかに日本を出国し、先月30日にレバノンに入国しました。

レバノンの治安当局者によりますと、ゴーン元会長とみられる人物はプライベートジェットでベイルートの空港に降り立つと、VIP用のゲートから入国し、その際、レバノンの政府関係者1人が1台の車で出迎えに訪れたということです。

こうしたことから政府内の一部の人物が、ゴーン元会長の到着を事前に把握していた可能性があることがわかりました。

また一部の地元メディアは、ゴーン元会長が到着後にアウン大統領と非公式に面会したとも伝えていますが、大統領府は否定しています。

レバノンのセルハン暫定法相は、NHKの取材に対し、レバノン政府が手を貸したのではないかとする報道について、「正確さを欠いており、考慮に値しない」として政府ぐるみの関与を強く否定しています。

レバノン政府は今回のゴーン元会長の入国について「合法的だった」としていますが、ICPO=国際刑事警察機構の国際逮捕手配書を受け取っていて、今後、ゴーン元会長に話を聞くなどして必要な捜査を行うとしています。


https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200103/K10012234831_2001031841_2001031843_01_02.jpg