「5議員に現金」メモで任意聴取

http://www3.nhk.or.jp/lnews/shutoken/20200104/1000042182.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

IR・統合型リゾート施設の事業をめぐって秋元司衆議院議員が逮捕された汚職事件で、
贈賄側の中国企業の元顧問が秋元議員のほかにも5人の衆議院議員に現金を配ったことを伺わせるメモを残していて、
東京地検特捜部が事実関係を確認するため、5人の議員から任意で事情を聴いたことが関係者への取材で分かりました。

NHKの取材に対し5人のうち4人は中国企業側からの資金提供を否定し、1人は「事実関係を調査中」としています。

IRなどを担当する内閣府の副大臣だった衆議院議員の秋元司容疑者(48)はIRへの参入を目指していた
中国企業の「500ドットコム」側から3年前の平成29年9月、現金300万円の賄賂を
受け取ったなどとして収賄の疑いが持たれています。
関係者によりますと、300万円の賄賂は翌月の衆議院選挙の陣中見舞いの名目で渡されたとみられていますが、
中国企業の元顧問が同じ時期にほかの5人の衆議院議員に現金を配ったことを伺わせるメモを残していて
「5人に100万円ずつ資金提供した」などと供述しているということです。

この5人は前の防衛大臣で自民党の岩屋毅議員、法務省の政務官で自民党の宮崎政久議員、自民党の中村裕之議員、
自民党の船橋利実議員、元郵政民営化担当大臣で日本維新の会の下地幹郎議員で、
東京地検特捜部が事実関係を確認するため、年末年始に5人から任意で事情を聴いたことが関係者への取材で分かりました。

5人のうち岩屋議員を除く4人は中国企業がIR参入を目指していた北海道と沖縄県が地元で、岩屋議員、下地議員、中村議員の3人は、
IRを推進する議員連盟の幹部を務めていました。
また、政治資金収支報告書によりますと、中村議員が代表の自民党支部は中国企業とともに北海道留寿都村での
IR参入を目指していた札幌市の観光会社側から、平成29年9月26日と10月2日に、
それぞれ200万円の寄付を受けたと記載されていて、中村議員の支部は同じ年の10月5日に
岩屋議員が代表の自民党支部に100万円を寄付していました。

一方、NHKの取材に対し、5人のうち4人は中国企業側からの資金提供を否定していて、このうち岩屋議員は、4日、記者会見を開き、
「中国企業側から金銭を受け取った事実は断じてない。100万円の寄付は同僚議員の地元の政治資金パーティーで
私が講演したことに対するお礼の気持ちを込めて寄付したいと申し出があり頂いたものだ」と説明しました。

また、下地議員は「2年以上前のことでもあるので事実関係を調査中」としています。
特捜部は中国企業側のメモに残された資金の流れを慎重に調べているものとみられます。

01/04 12:09