「悪口言われに行く」 植松被告、起訴内容認める考え―8日に初公判・相模原殺傷
2020年01月06日20時32分
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植松聖被告

 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら45人が死傷した事件で、殺人罪などで起訴された植松聖被告(29)が8日の初公判を前に面会と手紙で時事通信社の取材に応じた。起訴内容を認める考えを示した上で、裁判について「憂鬱(ゆううつ)。悪口を言われに行くようなもの」と述べた。

 弁護側は、心神喪失状態だったとして無罪を主張する方針だが、植松被告は手紙で「責任能力を争うのは私の考えではありません」と異なる見解を示した。ただ、「無罪を主張するのは弁護人の先生の優しさだと思う」とも述べた。

 面会時の植松被告は、逮捕時の短くした金髪姿とは違い、黒髪を肩に掛かるまで伸ばし、眼鏡を掛けていた。質問には淡々と応じた。

 「障害者は安楽死すべきだ」とする主張に変わりはなく、「何もできない人に補助金を出すべきではない」と強調。事件を後悔しているか問われると「ベストを尽くしました」と述べ、反省の色は見せなかった。

 自身の極端な主張を「(裁判官に)理解してもらえると思う」と話した上で、裁判の結果については「(事件を)まねする人が出てくる可能性もあるからたぶん懲役20年以上になる」と述べた。死刑判決の可能性には「出たら仕方がない」と語り、うつむいた。

 遺族に対しては、「申し訳ないとは思うが(殺害は)仕方がないとしか言いようがない」。一方で、差別的な考えを被害者家族の前で説明するきまり悪さを感じているといい、「どういう言葉で言えばいいのかまだ考えていない。(障害者を)有害、迷惑とか言うと気まずい」とも述べた。