二酸化炭素を利用 農業施設完成

*ソース元にニュース画像あり*

http://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/20200124/5080004884.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

清掃工場でごみを燃やす際に出る二酸化炭素などを、きゅうりのハウス栽培に役立てようという施設が
佐賀市に完成し、24日、開所式が行われました。

JA全農が佐賀市清掃工場の隣に建設した施設「ゆめファーム全農SAGA」では、
農協や佐賀市などの関係者およそ40人が出席して、開所式が行われました。
この施設は、面積がおよそ1ヘクタールあるきゅうり栽培のハウスです。
佐賀市清掃工場でごみを燃やした際に排出される、二酸化炭素と熱を利用するのが特徴です。

二酸化炭素は植物の光合成に欠かせませんが、密閉されたハウスの中では、
光合成が進むにつれて濃度が下がっていきます。
これを補うため、清掃工場から出た二酸化炭素がパイプを通じて供給されます。
また、ごみを燃やした熱で発生させた水蒸気をハウス内に送り、熱を伝えることで
暖房にかかる経費が抑えられます。

この施設は、二酸化炭素の濃度と温度や湿度を調整しながら、どのような組み合わせが
栽培に最も適しているかを探る狙いがあるということで、一般的なハウス栽培の
3倍から5倍の収量を目指しています。

JA全農によりますと、ごみを燃やして排出された二酸化炭素を利用する農業施設は、
世界でも類を見ないのではないかということです。

佐賀市は、清掃工場が排出するガスから二酸化炭素を分離・回収し、JA全農などに売却する事業に取り組んでいます。
開所式に出席した秀島敏行市長は「施設の能力からすると、二酸化炭素の供給にはまだ余裕があるので、
有効に活用してほしい」と期待を寄せていました。

01/24 14:49