統合型リゾート施設(IR)の事業者による大型展示会「第1回横浜統合型リゾート産業展」が29日、横浜市内で開幕し、大阪のIRへ参入意向を表明している海外事業者3社のうちの2社が出展した。昨秋、大阪で開催された同様のイベントと違い、トップも登場するなどの力の入れよう。大阪参入に懐疑的な認識を示す発言もあり、横浜への“ラブコール”が強まっている。

 大阪では、米のMGMリゾーツ・インターナショナル、香港のギャラクシー・エンターテインメント・グループ、ゲンティン・シンガポールの3事業者が参入に意欲をみせている。そのうち、ギャラクシーとゲンティンが横浜のIR展に出展した。

 ゲンティンは昨秋大阪で開催された同様のIR展示会では、ブースなどでのビデオ上映のみの対応にとどめた。しかし今回はブースに多数の説明員を配置。セミナーには、タン・ヒーテック社長が登壇し、同社のIRがシンガポールで観光客数増大に貢献しているとして「このようなIRこそ、われわれが横浜で建設すべきIRだ」と強調した。

 ギャラクシーは提携する欧州モナコの老舗カジノ大手、モンテカルロSBMの幹部も来日し、伝統的な欧州の雰囲気を前面に打ち出すIR建設を強調した。

 ギャラクシー日本法人のテッド・チャン最高執行責任者は29日、産経新聞のインタビューに応じ、2025年の大阪・関西万博開幕前のIR開業は「工期が短く、IRの質を担保できない」と述べ、厳しいとの考えを表明。府市は万博後の全面開業も容認する方針を示したが「知事や市長は依然、2025年開業が『望ましい』と発言している」と述べ、不信感を募らせた。

 府市は、来月14日まで大阪でのIR参入を希望する企業の資格審査の応募を受け付けているが、チャン氏は「14日までには(参入意向を継続するか)判断を下すことになる」と締め切りの直前まで検討する意向を示した。

1/29(水) 19:36配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200129-00000595-san-bus_all