2020.02.09
https://trafficnews.jp/post/93667

渋谷駅ハチ公前広場に設置され、「青ガエル観光案内所」として使用されている元東急5000系電車「青ガエル」。
同じ場所に銅像が建つ「忠犬ハチ公」の故郷である秋田県大館市へ、それを移設するプロジェクトが動き出しました。
渋谷駅ハチ公前広場に置かれ、観光案内所として使われている元東急5000系電車(通称「青ガエル」)。
その移設プロジェクトが動き出し、2020年2月9日(日)に記者発表会が行われました。
移設先は、秋田県の北部に位置する大館(おおだて)市。
いま「青ガエル」が置かれている渋谷駅前の広場、そこに銅像が建つ秋田犬「忠犬ハチ公」の生まれ故郷です。
現在、渋谷駅周辺では「100年に一度」ともされる大規模再開発が進行中。
そうしたなか、渋谷区が所有する「青ガエル」の今後の活用について模索された結果、同区と「忠犬ハチ公」が
縁の交流がある大館市へ移設し、両市区の親交の象徴として活用を目指すことになったといいます。

東急5000系電車は1954(昭和29)年、東横線でデビュー。
丸みを帯びた下ぶくれの前面形状、緑色の塗装から「青ガエル」と呼ばれるようになります。
東急線からは1986(昭和61)年に引退しましたが、譲渡された車両が引き続き長野や静岡などの鉄道会社で走行。
そして2016年まで熊本電鉄で使用されていたものを最後に、全車両が現役から退きました。
渋谷駅ハチ公前広場に設置されている車両は、2006(平成18)年に渋谷区が東急より譲り受けたもので、
「青ガエル観光案内所」として利用されています。

「青ガエル」は今後、2020年5月下旬から6月上旬にかけて、渋谷駅ハチ公前広場から移設。
7月より、大館市観光交流施設「秋田犬の里」芝生広場にて、「忠犬ハチ公」を中心にした渋谷と大館の
歴史に関する展示をしながら、施設来場者の休憩場所として使用する計画だそうです。
渋谷区では、「『忠犬ハチ公』像と共に渋谷の象徴となっている『青ガエル』移設により、大館市との繋がりを強化し、
同市の『忠犬ハチ公のふる里』としての知名度を高めると共に、さらなる観光客の誘致に繋がること」を期待しているといいます。

渋谷駅ハチ公前広場の元東急5000系電車「青ガエル」
https://contents.trafficnews.jp/image/000/034/387/large_200209_5000_01.jpg

# 熊電では青ガエルの冷改を検討したものの、結局無理だったとのこと。