→暗黒物質がない宇宙での銀河形成シミュレーションが行われた
→ここではニュートンの法則が限定的にしか作用しない、MOND理論が適用されている
→計算された銀河は、現在実際に観測されているものと非常によく似た形状をしている

現在の宇宙論で重要な鍵を握っているのが、観測できない謎の重力源「暗黒物質」です。

これは宇宙に見られる不均等な物質の分布や、銀河回転の問題を説明するために不可欠なものだと考えられています。

しかし、暗黒物質については決定的な証拠はまだ発見されておらず、やはりそんなものは存在しないのではないか、と考える科学者も多く存在しています。

そんな彼らが考える暗黒物質に変わる有望な理論の1つが、修正ニュートン力学(MOND)です。

これは、重力が今まで考えられていたものとは異なる振る舞いをしているのではないか、というかなり大胆な理論です。

そこで今回の研究チームが初めて実行したのは、暗黒物質がない修正ニュートン力学を適用した本格的な銀河形成シミュレーションです。

その結果は、見たところ現在私達が観測できる銀河の姿と非常によく似ていると言います。

果たして、現在の宇宙の形を作り上げたのは、暗黒物質なのでしょうか? それともただ私達が重力の性質を十分理解できていなかっただけなのでしょうか?

この論文は、ドイツのボン大学とフランスのストラスブール大学の研究チームより発表され、天文学の学術雑誌『the Astrophysical Journal』に掲載されます。現在は、プレプリントサーバー『arXiv』で論文全文が閲覧可能です。

The formation of exponential disk galaxies in MOND
https://arxiv.org/abs/2002.01941

https://i0.wp.com/nazology.net/wp-content/uploads/2020/02/Feb-11-2020-15-38-23.gif
https://i0.wp.com/nazology.net/wp-content/uploads/2020/02/b7f6ff916e9b3076d4e391d193fe2951.png
https://i0.wp.com/nazology.net/wp-content/uploads/2020/02/extsrc.gif


続きはソースで

https://nazology.net/archives/52166