神戸市は、区役所と支所・出張所の窓口サービスについて、民間業者に依頼してその対応ぶりを調査した結果を発表した。世界的格付け本「ミシュランガイド」のように、総合評価を星の数で表現。三つ星、二つ星はなく、全12事業所中8事業所が「民間の窓口サービスの平均的なレベル」である一つ星を獲得した。調査は今後も実施し、全9区役所で二つ星の獲得を目指したいという。

 市職員労働組合のヤミ専従問題を受けて昨年5月に策定した「市役所改革方針」では、「見た目も中身もクリーンな市役所の実現」を掲げている。この一環で民間業者の覆面調査を初めて取り入れた。市によると、自治体によるこうした試みは大阪市に続き全国2例目とみられる。

 調査は昨年8、9月に実施。区役所に窓口を置く市民課、保険年金医療課、健康福祉課、こども家庭支援課などについて、調査員が電話したり訪問したりして対応を調べた。

 調査の実施は事前に知らせているが、応対した職員に調査員とは名乗らず、一つの窓口につき3人が訪れたり電話をかけたりして、あいさつや話し方、身だしなみについて、それぞれ5段階で評価した。

 一つ星(3〜3・4点)を獲得したのは東灘、兵庫、北、北神、長田、須磨、垂水の7区役所と北須磨支所。中央区役所など4事業所は2・8〜2・9点だった。「設備面の評価も含めたため、建物が古い事業所にはやや不利な調査になった」という。

 今回の調査結果などを基に、2019年度中に応対マニュアルの刷新を図り、研修を強化する。(上杉順子)

時計2020/2/20 06:30神戸新聞NEXT
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