G20 今夜 開幕 新型ウイルスの世界経済への影響など議論へ
2020年2月22日 5時12分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200222/k10012296761000.html

G20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議が、日本時間の22日からサウジアラビアで始まります。新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済への影響や、景気を下支えするための各国の対応策などについて議論が交わされる見通しです。

今回の会議は、サウジアラビアの首都リヤドで22日、日本時間の22日夜から始まり、日本からは、麻生副総理兼財務大臣と日銀の黒田総裁が出席する予定です。

新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、G20の閣僚が集まる会議は初めてで、世界経済への影響が主な議題となります。

中国人旅行者の減少によって各国の観光業が打撃を受けているほか、中国からの部品や原料の供給が滞って生産活動にも影響が出ており、世界経済を下押しするとの見方が強まっています。

会議ではこうした懸念を共有したうえで、景気を下支えするための対応策などについて議論が交わされる見通しです。

海外では感染者が増えている日本への懸念も出ていることから、麻生大臣は、感染拡大防止への日本の対応策などを説明することにしています。

会議ではこのほか、国境をまたいだデータのやり取りで利益をあげる巨大IT企業などに対する新たな課税ルールや、日銀がヨーロッパ中央銀行などと研究を始めた「デジタル通貨」についても各国が意見を交わすことになっています。

■麻生副総理兼財務相 日本のウイルス対応策など説明へ
G20の財務相・中央銀行総裁会議が始まるのを前に、麻生副総理兼財務大臣は、21日の閣議のあと記者団に対し「いま、世界経済のさまざまなリスクの1つとして、新型コロナウイルスがあり、この影響についてもG20で議論される見込みだ。われわれとしては、日本の対応について、きちんとやっているという話を申し上げなければいけない」と述べ、日本の対応策などについて各国に説明したいという考えを示しました。

また、日銀の黒田総裁は、21日開かれた衆議院の財務金融委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大が日本経済に及ぼす影響について「中国の経済規模を考えると、影響が大きくなる可能性は十分認識する必要がある」と述べました。
そのうえで、黒田総裁は「日本経済の先行きには不確実性がある。重大な関心をもって注視し、下振れリスクについてはしっかり点検する」と述べ、必要があればちゅうちょなく追加的な金融緩和に踏み切る姿勢を強調しました。

※以下省略